このページでは「腸内環境③」をお伝えしていきます!
今回は腸内環境を悪くさせてしまう原因についてです。
腸内環境を良くすることもとても大切ですが、悪くさせないという考えも同じかそれ以上に重要になります。
私たちが口にする食事が腸内細菌に与える影響はとても大きいのです。その食事の中に知らず知らずのうちに腸内フローラにダメージを与えているものがあることも徐々に明らかになっています。
私たちが口にするものの中で腸内フローラにダメージを与えると考えられているものは次のようなものです。
・高脂肪/低食物繊維食
・乳化剤
・極端な炭水化物制限食
・微量元素の欠乏
・砂糖、果糖の過剰摂取
・グルテン、カゼインの過剰摂取
・人工甘味料
・ナノ粒子
・薬剤
・アルコールの多飲
・喫煙
これらは炎症性の腸内細菌の増加、善玉菌のエサ不足による多様性低下、短鎖脂肪酸(SCFA)の減少、腸内のバリア機能や腸内細菌のバランスに悪影響を与える可能性があります。
また、口にするもの以外にも腸内環境を悪化させてしまう原因もあります。
慢性的な心理ストレス、睡眠不足、運動不足、感染症が挙げられ、これらは自律神経やホルモンを介して腸内環境が悪化する可能性があります(脳腸相関)。
そして腸内環境が乱れることにより以下の悪影響が懸念されます。
消化器系への影響
・便秘、下痢、腹部膨満感
・過敏性腸症候群(IBS)
・リーキーガット症候群
・炎症性腸疾患リスク(潰瘍性大腸炎、クローン病)リスク
免疫系への影響
・アレルギー(アトピー性皮膚炎、花粉症)
・自己免疫疾患(関節リウマチ、1型糖尿病)
精神、神経系への影響
・うつ、不安、不眠
・集中力の低下、ブレインフォグ
・発達障害や認知症との関連
代謝、生活習慣病への影響
・肥満
・2型糖尿病
・脂質異常症
・非アルコール性脂肪肝(NAFLD)
皮膚や見た目への影響
・にきび、湿疹、肌荒れ
・老化促進
腸内環境が悪くなっている際のサインもいくつか挙げられます。
・便のにおいが強い、色が極端
・毎日排便がない
・体調不良や疲労感が取れない
・食後すぐにお腹が張る
まずは普段から腸内環境に悪影響を及ぼすリスクのある物を過剰摂取をしないことです。
それに加え腸内細菌に良い影響を与えるものをバランスを取りながら摂取していくことで無理なく腸内は変わっていきます。
城谷昌彦(2019) 『「体の健康」「心の健康」の絶対条件!腸内細菌が喜ぶ生き方』 海竜社